-短気-
子供の頃から短気だった。
それは今でも治らない。
20代前半。
土建屋の営業に就職した頃の話。
年老いた部長を乗せて役所への挨拶回り。
朝、予定を聞き、その通りに動く毎日。
車の中の無言な空気。
2枚目にそっと出す無意味な名刺。
昼飯も、同じ店で、遠慮しながら食す情けない味。
夕方、5時に彼を自宅に降ろして会社に戻る。
・川柳…年寄りの恩着せ対応難儀なり
ある日。
ブチギレて、部長を現地に置き去り、会社に戻る。
限界を超えた俺。
いつもの短気が始まった。
それでも、上司の説得で、少しずつ大人になっていく。
老人は面倒くさい。
あのときの部長は、確か今の私より若かったのでは。
そんな思い出を噛み締めながらの古希。
ハゲは面倒くさい。
今、皆にそう思われての生活。
昨晩、こんな思い出でひと笑い。
生きていくのも難しいよね。
![](https://hagechan.com/wp-content/uploads/2021/10/IMG_20211017_105608-150x150.jpg)
短気は
治らないよね。
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