― 新婚旅行 ―
23歳の春。
大学は1年遅れで、なんとか卒業した。
適当人間。
就職活動も本気モードのないまま…。
とりあえず、桐生にUターン。
生活費は、稼がないといけないので…。
とりあえず、親父のコネで土建屋に就職した。
とりあえず、とりあえず…。
それから数ヶ月して結婚。
高校からの交際は見事に形にはなったのだが…。
社宅で新居を構えるも…。
結婚式の金もない。
順序が違うのは…さておき…。
困ったガキは親父に頼んで、
ご親族様、ご先輩方様の支援を受けて…どうにかこうにか、形になった。
とりあえず、とりあえず…。
さて、お次は…新婚旅行。
これに手持ちの金を使うと…生活道具が揃わない。
軍資金の使用目的は、すでに計算づくである。
こんな悩みは、すぐに、吹っ飛んだ…。
アイディアは、苦しいときに生まれるものである。
結婚式に参加してくれた、叔父叔母が熱海に帰る。
ものは、相談…。
了解の返事を早速頂き、帰路の車に便乗して、熱海散策と相成った。
お陰で、家族らしき人々との同伴写真ばかりなり…。
お粗末。
他力本願人生は、この頃からすでに始まっていた。
ペコッ。
よくここまで、生活できたよね。
他力本願爺の珍道中。
あはは…。
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